2017年10月13日金曜日

カナダ見聞録#10


 カナダの現地校が始まって、1か月近くが通過しました。今まで投稿できずにいて申し訳ないです。先週、「バンフ」という地域に旅行に行ってきました。その時の様子も後日ブログにしていきたいと思います。


最初の一か月

 この一か月は、長かったような短かったような、とにかく充実した一か月だったと思います。
 今までとは全く違う環境で戸惑うこともありましたが、日本とは違ってあまり緊張感のない、自由な雰囲気の学校なので、私もとてもなじみやすかったのだと思います。初めのうちは教室の場所が分からなかったり、ロッカーのカギがかからなかったりして授業に遅刻することもあったし、宿題のやる内容や締め切りが分からなかったりしました(宿題は基本、授業でやり残したことなどを家でやってきます。問題集などは無いです)。でも、日本みたいに厳しく怒られたりすることはなく、だからと言って遅刻してもいいわけではないですが、その御かげで必要以上に色々な心配もすることはなくなってきました。
 日本の学校のスタイルを否定するつもりは全くないし、日本の学校だって様々な特徴がありますが、私は初めての現地校がこんな学校でよかったと思います。
 学校が始まって一週間ほどで友達ができてきたのも、おそらくその環境のおかげだと思います。その友達とは、毎日一緒にお昼ご飯を食べるし、私の英語が上手じゃないと知っても、沢山話しかけてくれます。分からないことは教えてくれるし、私が間違った英語を使ったら正しい言い方に訂正してくれます。本当にいい友達に恵まれたなぁと、一緒にいるたびに嬉しく思います。


自由で気楽!?

学校には、これといった生活のルールがありません。みんな靴もサンダルだったりブーツだったり、髪飾りやネックレスをつけてきたりしています。昼休みは50分もあり、昼食を食べる場所や時間は決まっていません。スマホやパソコン、タブレットなども家から持ってくることが可能です。また、飛び級の制度もあり、同じ学年だからと言っても同い年とは限りません。私のクラスには、自分よりも身長の低い男子が最低でも5人はいます。初めはびっくりして、どうしたらいいかよく分からなかったけど、今までとは特に変わらない格好で通うようにしています。
 また、ちょっと違う意味の自由になりますが、この学校には選択授業があります。私は、「Band」「Discovery」というものを取っています。「Discovery」は個人的に興味があったから、「Band」はあまり英語が難しくなさそうだったから選びました。「Band」は、日本でいう音楽の授業みたいなものかと思っていたのですが、それこそ吹奏楽部と同じ感じでした。私はアルトサクソフォンをすることになりました。

まさか私がこんな楽器を演奏する日が来るとは夢にも思わなかったのですが、やってみると結構楽しく、ときどき家に持ち帰って練習しています。


でもやっぱり、授業は大変…

とはいえ、すべて英語の授業について行くのはやっぱり大変です。先ほどの「Band」や、「Mathematics」(数学)はそんなに英語が分からなくてもわかるので正直そんなに負担はありません。
 「English Language Alt」という、いわゆる国語のような授業は、やっぱり他の人と同じようにはできないところがほとんどです。昨日の授業では、10分間で決められたテーマについてノートに書けるだけ書く、ということをしました。そのテーマというのが、「人間は死んだら生まれ変わるのか(来世はあるのか)、なぜそう思うのか、もし生まれ変わるのなら何になりたいか」。日本語で書くにも十分難しいテーマです。他にも、英語のなぞなぞのようなものをしたり、家から持ってきた本を読んだり、新しい単語を習ったりします。単語は一日に一つ習い、日本で漢字を習うような感覚だと思います。家から持ってきた本を読む活動は、一週間に一回のペースであります。漫画でも小説でも、どんな本を持ってきてもかまわないので(英語の本でなければいけませんが)、唯一のお楽しみです。
 しかし、いくらお楽しみがあっても難しいものは難しいので、週に一回、英語がネイティブじゃない生徒だけの授業があります。このクラスは5人だけですが、私のクラスにも同じネイティブじゃないイラク出身の人がいます。私たちは理科では隣の席で、書ききれなかったノートを見せてくれたりします。

こんなほっこりする場面も。

 「English Language Alt」の他にも「Science(理科)」や「social studies(歴史や公民)」など、難しい授業はたくさんあります。
 でも、英語の問題以外で、いつになっても克服できないのが、体育。違うクラスと合同で、男女で分かれて行います。今はハンドボールとサッカーをしています。団体競技では、いつもチームの足を引っ張ってしまいますが、それは国が変わっても同じなわけで。最初のうちは、英語はそれなりにわかるのに憂鬱な授業の一つでした。
 ですが今は、そんなに嫌ではありません。1っ週間ほど前の授業で、サッカーコートの端から端までを4人ずつでドルブルする、というメニューがありました。私が、あっちへフラフラこっちへフラフラという感じでボールを追いかけていた時、殆ど話したことがない違うクラスの子が、「頑張れー!」と、日本語で応援してくれたんです。その時は本当にうれしくて、今でも思い出したらニヤニヤしてしまいます。それ以来苦手意識は吹っ飛んでしまいました。
 また、第二外国語としてとっているフランス語の授業で、1~100までの数字を使ったビンゴをやりました。数を読み上げる人は、先生がくじ引きで指名します。その中で、同じクラスの男の子が読み上げる係をやりましたが、上手に読めなくて、中には「聞こえなーい!」と声を荒げる人も(フランス語は読むのがとても難しいです)。そしたら、その読み上げている人が、「僕はフランス語はそんなに上手じゃないんです、すみません。」と英語で言いました。それだけでなんか感動してしまったのですが、周りの人は、「大丈夫だよ!」「ちゃんと分かるよ。」というようなことを、口々に言ってあげていました。


多分なんとかなる!

友達にも恵まれて、優しいクラスメイト達がいて、なんだかんだで楽しい選択授業もあって…。もちろんこれから大変なことはあると思うけど、最高にいいスタートを切れたと思います。あまり深く考えすぎず、この貴重な学校生活を楽しんでいきたいと思います。