2018年2月14日水曜日

カナダ見聞録#18~体育の授業から思ったこと~

 2月10の最低気温は-23℃、最高気温は-8℃です。
2月2日にはグラウンドホッグデー( Groundhog Day, Groundhog's Day)という行事があったそうで、春のおとずれを予想する天気占いの行事だそうです。アメリカおよびカナダで行われ、グラウンドホッグが冬眠から目覚め、自分の影を見たら冬がまだ長引くと言われるそうです。
 このような行事が行われたにも関わらず、カナダでは相変わらず厳しい寒さが続いています。冬オリンピックも2月9日に始まり、家族と一緒に生放送を見たりしています。

 一方、学校の体育の授業では体育館でバスケットボールをやっています。
 最近は、この学校だけかもしれないのですが、体育の授業は日本よりもレベルが高いのかなと思っています。今まで、サッカーやバレーボール、ヨガなど、幾つかの単元をやってきましたが、その単元ごとに先生が変わっていくという、大きな特徴があります。つまり、サッカーをするときにはサッカーが上手な先生が、バレーボールをするときにはバレーボールが上手な先生が来てくれて、生徒を指導してくれるわけです。はじめのうちは、先生によって授業のやり方も大きく変わるので同じ先生のままが良いと思っていました。でも、やはりその競技に特化した先生が来てるれると、的確なアドバイスをしてくれたり、一つ一つの動きなどを丁寧に教えてくれます。実際、今のバスケットボールの授業で来てくれている先生は、昔チームに入っていた人で、体育の授業にしては本格的すぎるくらい、細かく教えてくれます。
 一見厳しそうですが、でも、運動音痴な私でも、非常にやりがいのある授業だと最近は感じています
 その理由は、日本とは大きく違う教え方のスタイルのあると思います。
 私は、日本の学校は、平均的な力を大切にしていると思います。なので、体育以外でも、複数人が合同で作業をするときは、上手な人と上手ではない人がバランスよく別れるようになっている気がします。
 でも、カナダの学校では、上手な人は上手な人と、上手ではない人は上手ではない人と一緒にチームになることがすごく多いです。この方法では、それぞれのチームに大きな差が出来てしまいます。ですが、チームの中での差が殆どないため、下手な人は下手な人と一緒に試行錯誤しながら、上手な人は上手な人と競い合うようにしながら作業を進めていきます。
 日本のスタイルでは、集団行動の力がすごく高まると思います。一方で、チーム内で上手な人、上手ではない人に分かれてしまうことで、思わぬトラブルが起きてしまうこともあります。
 例えば、上手ではない人の場合、チーム内の自分よりも上手な人達と比べて自信をなくしてしまったり、作業についていけなくて嫌になってしまうことがあると思います。更には、上手な人からきつい言葉を言われたり、作業を分けていけなかったりと、いじめにつながってしまうこともあるかもしれません。
 一方、上手だったり、得意だったりする人の場合は、自分と同じことが出来ない人とペースが合わなかったり、「あの子自分が上手だって自慢してない?」と周りから思われることもあるかもしれません。
 とは言え、学校に行きクラスで勉強するには、集団行動は必須だと思います。
 実際、カナダの学校のクラスは、授業中もかなり五月蝿いです^^;
 先生の話をちゃんと聞いていない人もいますし、ノートに落書きをしている人もそんなに珍しくありません。
 しかしその分、英語が下手な私でも、クラスに馴染みやすかったのは確かです。

 今年度も残すところ4ヶ月ほどですが、今まで以上に充実した一年間となりそうです。